AIRMATA

(1993.04 SUSHI SUSHI 01)



[ Track List | Review ]

1. RENTAK 106 -Jakarta Version

2. KARENA PENGARAMAN

3. CINTA HAMPA

4. HID UNTUK CINTA

5. KEAGUNNGAN TUHAN

6. KOPI DANGDUT

7. BUNGA MELER

8. YALE-YALE

9. TAK BERDAYA

10. BEGADANG

11. RENTAK 106 -KL Version

12.KOPI BANUS DUT

・Prodeced and Mixed by Makoto Kubota co-Produced by LILIK ARIBOWO & S.ATAN

●　 サンディーが「MERCY」「Pacifica」でのアジア音楽への取り組みを一歩つっこんだ形でマレイシア、インドネシアの大衆歌謡に真正面から取り組んだ意欲作。
とりあげられた作品は、クラシックの部類に入るものが多いのだそうです。

マレイシアやインドネシアの大衆歌謡についてほとんどちゃんと聞いたこともなく、また、知識のない私ですが、アルバムの中で聞かれる曲には、日本や韓国などの歌謡曲にも通じる雰囲気があり、はじめて聞く曲が多いにも関わらず、どこか以前に聞いたことがある、といった感じを強くさせ、あまり抵抗感はありませんでした。

「アイルマタ」というアルバムタイトルは、マレイ語で「涙」という意味だそうですが、「大衆歌謡」「涙」から連想してしまう「しめっぽさ」はなく、曲によっては、力強ささえ感じられます。
それが、楽曲の持つものなのか、サンディーの歌唱力によるものなのかは、よくわかりませんが、おそらく、その両方がうまくとけ込んでいるからではないかと、勝手に思ってます。

曲は、サンディーのボーカルを中心に、あまり飾ることのないアコースティックなバックの演奏がそれをささえるといった形の演奏が多く、曲の良さをきちっと伝えようという姿勢が感じられます。

個人的に一番気に入っているのは、「YALE-YALE」。”ヤーレーヤーレー”と繰り返されるコーラス部分がとても印象的です。

そのほかでは、「RENTAK 106 -Jakarta Version」と「RENTAK 106 -KL Version」、「KARENA PENGARAMAN」、「HID UNTUK CINTA」、「KEAGUNNGAN TUHAN」、「KOPI DANGDUT」と「KOPI BANUS DUT」（コーヒールンバ！！）、どこか日本の歌謡曲の雰囲気も漂う「CINTA HAMPA」と「BUNGA MELER」がいいです。

特定のジャンルの音楽に的を絞って、その音楽に真正面から取り組んだサンディーのはじめて（？）のアルバム。
このアルバム無くして、「Sandii's Hawai'i 」無しといえるもので、一度は聞いてみるべし、のアルバムといえます。

そして、一度聞いてあまり気に入らなくても、何度か聞いていくうちに、じわじわっと、良くなってくるアルバムではないかと思います。

1998/05/31